頭が臭うとお悩みのあなたはシャンプーは何を使用していますか?
なぜ、そのシャンプーを選んだのでしょう。ここで、安いからとか自分のシャンプーの商品名が答えられない方は、正直、選んでいるうちに入りません。頭を洗わなくてはいけないからという理由でただ適当にシャンプー選びをしています。
シャンプーの種類も様々でいちいち成分比較をしている時間もありませんし、成分を見たところでどのような効果があるのかなんて分からないという人がほとんどです。ですので、安売りしていたから購入したとか、香りが良いからこのシャンプーを使用しているなんて感じでシャンプー選びをしているというのが現実です。
そんなシャンプー選びですが、適当に選んでしまうと頭が臭くて悩んでいても解消されません。
それでは、シャンプー選びをするうえでどのようなところを見て選べば良いかを見ていきます。
この記事に書かれていること
シャンプーは主にふたつに分類されている
シャンプーは大きく分けると2つの種類に分類されていることはご存知でしょうか。ひとつめに化粧品、もう一つは医薬部外品に分類されています。これらを薬事法で定められている規定によると
化粧品
■人の体を清潔にし、皮膚や毛髪を健やかに保つために使用される
・シャンプーの全成分を表示することを義務付けられている
・シャンプー成分の配合量の多い順番で記載されている
医薬部外品
■脱毛の防止・育毛または除毛などの効能が明確にあるもの
・シャンプー成分の全てを表示する義務はない
・シャンプー成分の配合量の記載順に決まりはない
このように定められています。医薬部外品と聞くと何だか効果がありそうと感じる人もいるのではないでしょうか。しかし、医薬部外品のシャンプーには、成分は全て表示する義務もなく、順番もバラバラに記載されています。このことから、どんな成分が一番多く含まれているかを知ることができないばかりか、表示すらされていないというケースが存在してきます。
一方、化粧品に分類されているものは全ての成分を表示する義務があり、成分の多い順番で記載がされていますので、どんな成分が最も多いかを知ることができるということになります。
市販されているシャンプーはほとんどのものが化粧品に分類されていますので、成分を見ると全てが書かれていて、どのような成分が多く含まれているかということが分かるのです。
医薬部外品のシャンプーは危険?
医薬部外品のシャンプーは成分を表示する義務がないということから危険に思えるかもしれません。しかし、医薬部外品のシャンプーには頭皮のトラブルを防ぐ効果や、有効作用が含まれているものも医薬部外品として分類されています。
医薬部外品として分類される
- 育毛・除毛などの促進効果のあるもの
- フケやかゆみの効果があるもの
- 育毛剤の浸透を促す効果のあるもの
これらの成分が含まれているものは、医薬部外品に分類されます。ですので、頭がかゆい人や、育毛効果を期待している人なんかは、医薬部外品のシャンプーを選んだ方が効果的と言えます。
医薬部外品のシャンプーでも有効成分がしっかりと記載されたものもあり、記載する義務はありませんが、記載している親切なメーカーもあります。ただし、順番については不明なのでどの成分が多く含まれているかまでは分かりません。
シャンプーの洗浄成分の分類
次に化粧品に分類されているシャンプーの洗浄成分について見ていきます。
シャンプーに使用されている洗浄成分は主に、陰イオン界面活性剤が主成分になっています。成分は商品によって複雑に混ざり合っていますので、一概に成分を分類させることは難しいですが、主に6種類に分けられます。
シャンプーの洗浄成分
- 石鹸系
- 高級アルコール系
- アミノ酸系
- 両性ベタイン系
- タウリン系
- タンパク質系
このような成分が主な洗浄成分になりますが、これらの成分が複雑に混ざりあっています。ですので、一番多い成分が含まれたもの、例えば、アミノ酸系の成分が一番最初に記載していたら、アミノ酸系シャンプーになります。
石鹸系成分
石鹸系の洗浄成分が含まれているシャンプーは、洗浄力が強いという特徴があります。洗浄成分はアルカリ性なので油汚れや皮脂をしっかりと落としてくれますが、洗浄力が強すぎて髪の毛がギシギシとごわつく傾向があります。
石鹸系の界面活性剤は強力でありながら、安全性が高いのが特徴でベビーシャンプーなどにも薄められて使用されているのが特徴です。
石鹸系の成分
- カリ石鹸素他
- ラウリン酸K
- オレイン酸K
- ミリスチンK
これらの成分が最初に記載されているシャンプーは石鹸系シャンプーになります。髪の毛の油が気になっている人や頭皮の油が気になるという方は石鹸系の界面活性剤が効果的です。
高級アルコール系成分
高級アルコールと聞くと何だか高価なイメージですが、市販されているシャンプーのほとんどがこの高級アルコール系の界面活性剤を使用しています。高級アルコール系の特徴としては、高い洗浄効果と泡立ちが多く汚れを落としてくれるという点ですが、頭皮や髪へのダメージが多いというデメリットもあります。
高級アルコール系の成分
- ラウリル硫酸Na
- ラウリル硫酸Na◯◯系
- ラウレス硫酸Na
- ラウレス硫酸Na◯◯系
これらの成分が最初に記載されていると高級アルコール系に分類されます。ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naは洗浄力が強いことから油や汗をしっかりと落としてくれますが、脱脂力も強力なので頭皮の皮脂を奪ってしまいます。それにより頭皮が乾燥し体が油を出すように促しますので頭皮の皮脂が過剰になり臭いの原因になってしまいます。
アミノ酸系成分
アミノ酸系の洗浄成分は弱酸性で保湿成分があり、髪の毛や頭皮にも吸収されやすく刺激が少ないという特徴がありますが、その反面、洗浄効果が弱いというデメリットもあります。人体の素となるタンパク質はアミノ酸で出来ています。ですので、アミノ酸シャンプーですと皮脂を取りすぎることなく健康な頭皮と髪のダメージを抑えてくれます。
アミノ酸系成分
- ラウロイルサルコシンTEA
- ラウロイルアスパラギン酸Na
- ココイルアラニンTEA
- ココイルグルタミン酸
これらの成分が最初に記載されているものはアミノ酸系に分類されます。また、間違いやすいのがアミノ酸シャンプーとアミノ酸配合シャンプーと紛らわしい表記をしているものが多くあります。アミノ酸シャンプーは、アミノ酸系が主で作られたシャンプーですが、アミノ酸配合シャンプーというのは、高級アルコールなどが主体で、アミノ酸の成分も含まれたシャンプーになります。この場合、アミノ酸ではない別の成分が主体になり、アミノ酸配合と入れておくとアミノ酸シャンプーと勘違いして購入する人が出てきてしまいますので非常に紛らわしい表記です。
両性イオン系成分
両性イオン系はアミノ酸系よりも保湿成分が高く洗浄成分の弱い肌にやさしい成分になっています。◯◯ベタインと書かれたものが両性イオン系のものが多くあり、優しい洗浄力なので他の洗浄成分に混ざり合うことで洗浄力が増し、うるおいを与えてくれます。
両性イオン系成分
- コカミドプロピルベタイン
- ラウラミドプロピルベタイン
これらの成分が含まれたものが両性イオン系になりますが、これ以外にもあります。ベビーシャンプーや高級シャンプーに良く使用される成分で皮脂のバランスを整えてくれる成分になります。
タウリン系成分
タウリン系の洗浄成分は泡立ちが良く洗浄力もありながら肌に優しい低刺激という特徴があります。ヤシの実から作られた成分でしっとりとした洗い上げになります。
タウリン系成分
- ココイルメチルタウリンNa
- ラウロイルメチルタウリンNa
これらの成分がタウリン系として分類されます。洗浄力と肌の優しさからバランスのとれた成分になっています。
タンパク質系成分
タンパク質系の成分は洗浄力があり低刺激なので洗い上がりもマイルドに仕上がります。髪のダメージを重視したシャンプーで使われている場合が多く、泡立ちが少ないのも特徴的です。
タンパク質系成分
- ココイル加水分解コラーゲンNa
- ラウロイルシルクアミノ酸Na
- ラウロイルシルクアミノ酸K
これらが、タンパク質系成分に分類されています。シルク系の洗浄成分は効果があり値段も高くなります。
ノンシリコンとか良く聞くけど何?
シリコンシャンプーとかノンシリコンシャンプーと良く耳にすることがあると思います。シリコンには洗浄成分はなく髪の毛の表面に膜をつくるコーティング剤になります。
膜を作ることで髪を守り触り心地も良いですが、毛穴を詰まらせる原因として悪者扱いされる場合があります。しかし、最近は揮発性のシリコンが出ていますので洗残しでシリコンが頭皮に残った場合でも揮発してなくなってしまいます。
これ以外にシリコンが嫌われてしまう原因としては、シリコンが髪の毛から剥がれ落ちる時に髪の毛のキューティクルを傷つけてしまうのです。また、コーティングによって影響が浸透せずに髪の毛が痩せ細ってしまうという欠点もあります。
このように、シリコンはコーティングをしてくれる役割を持っていますが、それに対しノンシリコンはシリコン成分が含まれていないシャンプーのことを言います。
臭いを抑えるのにはどの成分が良いのか
シャンプーの成分を説明してきましたが、シャンプーの成分はこれらの成分が混ざり合って出来ていてそれぞれの商品によって配合が異なります。
頭の臭いを抑えるためには、洗浄効果はさほど必要ではありません。逆に洗浄成分が強いものを使用すると、髪の油分や頭皮の油分を洗い流し、その後に乾燥してしまいますので、体を油を補給しようとして過剰に油を分泌させてしまいます。そのため、頭皮の皮脂が増え常在菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
このことから、石鹸系の成分と高級アルコール系の成分ができるだけ含まれていないシャンプーを選ぶことで、頭皮の臭いは抑えられます。シャンプーの成分は汚れを洗い落とす成分よりも、刺激の少ないものを選ぶのが肌にも髪にも、臭いを出さないためにも重要になってきます。
ずばり、アミノ酸シャンプーを使用するのが洗浄成分や刺激の弱さから丁度よいシャンプーが多いです。
どの成分を選べば良いのか悩んでいる人はアミノ酸シャンプーを選ぶと良いでしょう。
参照アミノ酸シャンプーの選び方を間違えないために知っておくこと
正しいシャンプーのやり方
どんなに良いシャンプーを使用しても洗い方を正しく行わなければシャンプーの効果も発揮できません。
今までは見よう見まねでゴシゴシと適当にシャンプーをしている人が多くいます。それでは、皮脂の汚れも落ちませんので臭いが無くなりません。正しく洗い上げることで頭の臭いを抑えられます。
そして、シャンプーは毎日することなので、毎日間違ったやり方をしていると、そのまま間違った状態で蓄積されていきますので頭の臭いを悪化させてしまう原因にもなります。
予洗いは重要
乾いた髪の毛にいきなりシャンプーをつけても泡立ちませんので、事前に予洗いをしていると思いますが、予洗いはどのくらいしてるでしょうか。
髪の毛内部、頭皮に水分がきちんと浸透してないと泡立たないほか、予洗いによって頭皮の皮脂を洗い流すことができます。予洗いには90秒ほどの時間をかけてあらいながすことで70%の汚れが落ちます。
また、温度は高すぎず、低すぎず37℃~39℃辺りで洗いましょう。熱いお湯で洗うと頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌を招きかねません。ちょっとぬるいかな位で洗うのが丁度よい温度になります。予洗いのみでなくシャンプーやトリートメントでも同じ温度で洗うようにしてください。
予洗いはシャンプー前の土台作りなのでしっかりと行いましょう。
シャンプーは適量を泡立たせる
シャンプーの量はどのくらいが適量でしょう。
- 男性の普通の長さ : 1プッシュ
- 女性のロングヘアー: 3プッシュ
が適量になります。多くつければ効果が上がるわけではありません。ムダに使用するともったいないだけなので、適量を手に取り手の上である程度泡立たせます。また、直接つけてしまうとすすぎで十分に洗い落とすことができずに洗い残しになってしまいます。
その後、両手で泡立たせたシャンプーを頭に乗せて洗っていきます。
泡立たせてから洗う
両手で泡立たせたシャンプーを頭に乗せたら、今度は髪の毛で泡立たせます。十分に泡立ったら頭皮を揉むように洗っていきます。ここでやりがちなのは爪で頭皮をゴシゴシと掻くように洗ってしますことです。これではきちんと洗えませんので指の先端中央で揉む感じでマッサージをしているように頭皮と髪の毛をまんべんなく洗います。
しっかりと洗い流す
洗い流す時は額にシャワーを浴びせるように洗います。流す時間は3分を目安にして、シャンプーが頭皮に残らなようにしっかりと洗い流します。ここでしっかりと流しきれていないと、頭皮にシャンプーの成分が残ってしまい、頭のイヤな臭いの原因になります。
トリートメントをつける
トリートメントは髪を保湿したりコーティングしたりします。
ここで注意しなくてはならないのは頭皮につけないようにすることです。必要なのは髪の毛だけですので、頭皮につけても意味がないどころか、余分な成分が毛穴を詰まらせ頭皮の臭いの原因にもなってきます。育毛成分が含まれたものは頭皮につけても問題ありませんが、一般的なトリートメントは頭皮には不要です。
トリートメントの付け方は髪の毛に揉み付けるという感じで全面につけていってください。
全面につけ終えたら、しっかりとすすぎます。ここでもしっかりと洗い流すように十分すすいで洗い落としましょう。
しっかりと乾燥させる
洗い終えたらしっかりと乾燥させます。最初はバスタオルで頭の水分を取り除きます。その時、ゴシゴシやらずに叩くように水分をタオルに付着させることがポイントです。更に頭皮の水分も軽く叩くようにタオルへと染み込ませます。
ここでしっかりと水分を取っておかないと、後のドライヤーで時間がかかりますのでしっかりと水分は取っておきましょう。
次に、ドライヤーで髪の毛を乾燥させます。
洗いすぎには注意
朝シャンと夜シャンなど1日2回洗う人もいますが、1日2回は多すぎます。ハリウッドスターなんかは数日で1回のシャンプーなんてこともちょっと前に話題になっていましたが、実はこれが正しい回数で2日に1回くらいのシャンプーが丁度よい頻度になります。
頭皮の洗いすぎは清潔にしていると思っている人もいますが、頭皮の環境を悪化させているケースが多くあります。これにより、頭皮のバリア機能を低下させて角質層の潤いまで一緒に洗い流してしまいます。
これにより、かゆみや炎症、臭いの原因にもなりますので、頭を洗う頻度を気をつけましょう。
ただし、これも個人差があり油っぽい人は毎日洗った方が良いですし、乾燥しやすい人や髪の毛が細い人は毎日洗う必要はありません。頻度は自分の体質に合った頻度で洗うことも重要になってきます。
正しいシャンプー選びのまとめ
頭の気になる臭いを無くすには、シャンプー選びが重要になってきます。
シャンプーには色々な成分が含まれていて、各成分によって洗浄効果も異なってきます。洗浄効果が高いものは頭皮への刺激も強くダメージを与えてしまいますので、洗浄成分の弱いシャンプーを選ぶようにしましょう。
その中でもアミノ酸シャンプーは低刺激で洗えますので皮脂が多い人でも、乾燥肌の人にでも合わせやすい洗浄成分になっています。
参照アミノ酸シャンプーの選び方を間違えないために知っておくこと
ただし、どんなに良いシャンプーを使用していたとしても、洗い方が間違っていたら頭皮の臭いも治まりません。シャンプーは正しい洗い方でしっかりと揉むように洗い、頭皮に残らないように洗い流すことが重要になってきます。
また、シャンプーの頻度も多くて1日1回洗えば十分ですので、頻度が伸ばせる人は伸ばして頭皮へのダメージを少なくすることが臭いを出さなくするポイントです。
これからは、頭の臭いを気にせずに楽しく生活を送れるように正しいケアをしていきましょう。