鏡の前で舌を出したら表面が白くなっていた!なんて経験はないでしょうか。
病気になったのかなーなんて心配になったりします。これは、舌表面にあるザラザラした部分の糸状乳頭や舌乳頭に食べ物のカスなどによって細菌が繁殖することで白くなります。
舌の表面が白く苔のように付着しているものを舌苔と呼び、ストレスを感じたり胃が弱っている時に出やすく、悪化すると黄色くなったり黒くなったりと変色してきます。
舌苔があるからといって必ずしも病気という訳ではありませんが、舌苔は口臭のイヤな臭いの原因になってしまいます。いくら歯磨きをしっかりとしていても、体臭の出ない食べ物に気をつけていても舌苔によって口臭が臭ってきます。
あなたの舌は何色でしょうか。色によって体調の状態がある程度把握できます。
この記事に書かれていること
舌の色は何色?
舌は健康のパロメーターと言われるほど体調との関連性が高い部位になります。鏡の前でべ~っとして自分の舌の色が何色か確認してみましょう。
舌全体が白い
舌は通常はピンク色ですが、ピンク色が見えないくらい白くなっている場合は、胃腸が弱っている可能性があります。またカンジタに感染している場合も白くなります。カンジタ菌は誰でも持っている菌で、ストレスや体調不良などによって免疫力が低下している時に発生しやすくなる病気です。舌苔は舌表面のみが白くなりますが、舌全体が白っぽい場合は貧血になっている場合があります。
全体的に白く奥の方が黄色い
タバコの吸いすぎやカレーを食べた時なんかは黄色くなりますが、それ以外の場合はアレルギーで出ることがあります。花粉症、気管支喘息、慢性鼻炎などのアレルギー症状の場合は舌が黄色くなる場合があります。その他には胃腸の調子が悪い時や風邪をひいた場合など発熱によって口内が乾燥してしまうと黄色い舌になります。
黒色っぽい舌
舌が黒い場合は黒毛舌になっている場合があります。黒毛舌はうがい薬によって口腔内のバランスが崩れてしまいカンジタ菌が繁殖することで起こる場合があります。また、ストレスや体調不調などによって免疫力が低下することでカンジタ菌が増えてしまうことでも発生します。それ以外には、抗生物質やステロイド剤などを長期間服用している場合にも体の免疫機能が変化します。カンジタ菌は抗生物質への耐性があり、カンジタ菌は硫化化合物を排出し、それがヘモグロビンと結びつくことで黒色になります。
キレイなピンク色
舌苔のない舌はピンク色をしていますが、舌苔が全くないのも良くありません。ビタミン不足やストレス、風邪などの体調不良の場合はキレイなピンク色になります。舌苔が全く無い状態だと味覚障害や知覚過敏になるケースもありますので、舌の過度の手入れには注意ください。
紫色っぽい色
舌が紫色のような青みがかった色の場合は、血流が悪い病気になっている場合があります。高血圧や脂質異常症、動脈硬化、冷え性、貧血の場合に舌が紫色になる場合があります。それ以外にもダイエットや更年期障害によってもなる場合があり、舌が紫色の場合は病院で診察してもらうようにしてください。
このように舌は体調の変化で変色しますので、日々確認して自分の体調を把握しておきましょう。いづれにしても舌苔が多い場合は体調が良い状態ではなく、更に、口臭の原因にもなってしまいます。
舌苔になる原因
舌苔になる原因にはさまざまで、病気や生活習慣、ストレスなど要因は色々とあります。どのような時に舌苔になりやすいのかを見ていきます。
ドライマウスによる乾燥
ドライマウスは口の中が乾燥してしまう症状で、口呼吸をしている人や唾液量が少ない人がなりやすく、口の中が乾燥して喉が乾きやすくなります。ドライマウスになる原因としては、更年期障害、薬の副作用による唾液分泌量の低下、ストレスなどの自律神経の乱れ、病気などによって起こる血液量の低下などによってドライマウスになります。
ドラウマウスの症状
- 口の中がネバネバする
- 唇も乾燥して乾いている
- 舌に溝ができている
- 口内炎のできる頻度が頻繁
- 食事の時は水分がないと飲み込めない
ドライマウスは口の中の乾燥から起こりますので、乾燥させないことと水分を口の中に補給することが予防方法になります。口の中を乾燥させない方法としては、呼吸を口呼吸から鼻呼吸に普段から意識して鼻呼吸にする習慣を心がけましょう。また、水分を補給するには、唾液を出すというのが最も手っ取り早い方法になります。唾液を出すためには、酸っぱい物やガムなどを食べて唾液を出す方法と、唾液腺をマッサージするという方法もあります。唾液腺は耳の下の頬骨あたりと下奥歯の根本付近と喉ぼとけの20mm上辺りと3箇所ありますので、いずれかをマッサージすることで唾液が分泌されるようになります。
睡眠不足による神経の乱れ
不規則な生活によって睡眠不足や深い眠りにつけない場合に、自律神経が乱れえきます。自律神経が乱れることで副交感神経により唾液が出にくくなってしまいます。ストレスなどがなくリラックス状態の時には、唾液が多く出るようになりますので普段からストレスをためないようにして規則正しい生活えお送るようにしましょう。
睡眠不足の原因
- 仕事や外出による帰宅時間の遅さ
- ベッドや布団に入ってからの寝スマホ
- 通勤や通学に時間がかかるための早起き
睡眠不足は寝る時間の遅さと起きる時間の速さ、そして、寝付きが悪い場合に寝不足になってしまいます。睡眠で重要なのは寝る時間もそうですが、それよりもしっかりと深い眠りにつけるのかが重要になってきます。睡眠は90分周期で深い眠りと浅い眠りになりますので、6時間、7.5時間あたりの睡眠になるように寝る時間を調整するようにしましょう。
タバコの吸いすぎや飲酒
タバコを吸うと自然と口呼吸になってしまいます。それにより口内が乾燥してしまいドライマウスのような状態になります。また、血管を収縮させてしまいますので、歯周病の原因にもなり、舌の細菌も繁殖しやすくなります。そして、ヤニによって舌苔が黄色くなってしまいます。
飲酒はアルコールが水分を飛ばす働きがありますので口内を乾燥させてしまいます。
これが理想
- 禁煙
- 禁酒
舌苔が気になるのであれば、禁煙・禁酒が理想です。舌が黄色くなるのは紙巻きタバコのタールによってヤニが付着することで黄色くなります。舌の色を黄色くしないようにするのであれば、タールの出ないアイコスやプルームテック、電子タバコ(VAPE)などに切り替えるというのも一つの手段です。
ストレスによる神経の乱れ
仕事や人間関係などストレスがかかることが多くあります。ストレスを感じると交換神経が活発になり唾液の分泌が減ってしまいます。精神的なストレスはもちろんですが、疲労や暑さ、寒さなどの肉体的ストレスでも同じように交感神経に働き、唾液が減少してしまいますので、それにより口内が乾燥して舌苔が出やすい環境になります。
ストレス解消方法
- 趣味に没頭する
- 楽しいことを考える
- 会社など数日休む
ストレスはどうしてもかかってきてしまいますので、いかに発散するかがポイントになってきます。できるだけ自分の好きなことをする時間を長くして、ストレスのかかる環境にはいないようにすることでストレスは和らぎます。また、スポーツなどで汗をかくとストレスを減らす効果もありますのでストレスを感じないようにして舌苔が出やすい環境にしないことが重要になってきます。
舌乳頭が長くなりカスがたまる
舌の表面にあるザラザラの部分が舌乳頭になり、この舌乳頭が生まれつき長い人は食べかすなどがたまりやすいので舌苔になりやすい傾向があります。それ以外にも、胃腸が弱っている場合や舌ブラシで舌苔を擦りすぎていると乳頭線が長くなってしまいます。
舌磨きの方法
- 優しく傷がつかないようにする
- 正しい用具を使用する
- 擦りすぎない
胃腸が弱っている場合は胃腸の調子を整えましょう。食べるものに注意し場合によっては胃腸薬などで調整するようにしましょう。舌の磨き方は歯ブラシなどでは磨かないようにして専用の用具 を使用して舌苔を取り除くことで舌を傷つけずに食べかすなどの汚れをキレイに取り除くことができます。
薬の副作用による影響
抗うつ剤や精神安定剤、降圧剤や利尿剤、それ以外にも鎮痛剤や花粉症などの薬を飲んでいる場合は、唾液の量が少なくなってしまい口の中が乾燥してしまいます。口内が乾燥することで舌苔ができやすくなりますので、薬を飲んでいる人は薬を飲み終えた時でも舌苔が出ているのかを確認してみましょう。
薬を飲んでいる場合
- 短期間であれば薬が終わるまで待って、薬を飲み終えてから確認する
- 唾液に影響のない薬を処方してもらう
薬によって唾液が少ない場合はそれ程気にすることはありません。しかし、薬を飲み終えたのに舌苔が減っていない場合は、違う原因が考えられますので、別の原因をつきとめて対策しましょう。
歯磨きで汚れを取り切れていない
歯磨きがしっかりとされていなく歯垢が残っていたりすると口内に細菌が繁殖しやすくなりますので舌苔になりやすくなります。歯磨きは寝る前に行い、寝ている時の口内乾燥によって細菌が繁殖するのを抑えるようにしましょう。また、歯磨きは毛先が歯に当たるようにして当てすぎないことでキレイに磨くことができます。1箇所で15回のブラッシングを行い歯垢をしっかり取ることで舌苔が発生しにくくなります。
正しい歯磨き
- 2・3箇所の歯を15回往復させてブラッシングする
- 毛先を当てて強く当てすぎない
- 寝る前に歯磨きを行う
歯に残った食べかすが舌に乗り舌苔になる場合があります。しっかりと食べかすや歯垢を除去して、口内を清潔にするのが基本です。就寝前に歯磨きを行いいつも清潔な口内を維持するようにしましょう。
舌磨きが間違っている
舌が真っ白になっているからといって、ゴシゴシ力を入れて歯ブラシで擦っているなんてことはしてないでしょうか。力を入れて擦ることで舌乳頭が傷ついたり、削り取ってしまいます。削り取られた舌乳頭は細菌のエサになり、より舌苔になりやすい環境になってしまいます。また、削り取ることで出血してしまい、これもまた細菌のエサになります。更に、舌乳頭が再生されると長くなってしまい、そこに食べかすなどが溜まりやすくなってしまうため、より舌苔になりやすくなります。
舌磨き
- 優しくゴシゴシ擦らない
- 専用の用具で舌磨きする
舌磨きをする場合は専用の用具を使用して優しく長い時間をかけて擦り落とします。舌を傷つけてしまっては逆効果になってしまいますので、舌磨きには注意が必要です。キレイにしようとしているのに、より酷くなったという人は舌磨きの方法が間違っているからです。
参照舌苔を「浮かせてかき出し」一気に口内洗浄「潤いベロのクリーナー」
口臭の元となる舌苔のまとめ
舌が白い原因は舌表面の舌乳頭に食べかすなどに細菌が繁殖してしまうことで舌が白く舌苔が発生してしまいます。舌苔は舌の色が白くなるとは限らずに、その時の体調によってさまざまな色になります。
舌苔は口内環境の悪化やストレスなどによる自律神経の乱れ、ドライマウスなどになると、舌苔が出やすく舌表面に色がついてきます。舌苔は正しく取り除かなくては逆効果になってしまい、よけい舌苔が増えてしまいます。
正しく取り除くには専用の用具を使用してキレイに取り除くようにしましょう。舌苔から口臭の原因になってしまいます。